パソカレッジ起業秘話(15)

会社を立ち上げました。
不慣れな事で法務局へ登記に参りましたら仏滅だったり(笑)勿論、大安の日に出直しです。素人の母娘がする事ですからこんなお粗末な顛末記です。

教育・共育なるものですが、大変意義のある仕事だと思います。良い教育現場には人が入って来ます。特に中高年の方達は楽しく、苦にならない現場を好まれます。『金儲け第一主義で教室運営をするなかれ』と言うのがitoitoの持論です。

人が入れば自ずと運営は上手くいきます。良い教育現場を作ると言う事を先ず念頭においていただければ教室運営は問題なく成功しますよと断言出来ます。

この回で企業秘話は終わりにいたします。最後に気持ちをこめて立ち上げた目白校の閉校について書いておきます。

2005年3月末で目白校は閉校と致しました。今も目白教室の窓の張り紙をみてお電話を頂きますし、新しいビルが建ったら帰ってきて欲しいと言う話が出ます。伝説にもなったパソコン教室目白校ではありますが目白の地に再び戻る事はありません。

入居当時の話ですが閑散としたビルでした。テナントさん達はビルの経営が悪いと仰っていました。

経営に関しましてitoito全くの素人ですが、その時管理事務所の方に「パソカレッジが必ず人を運んで来ます。人は待っていても来ませんから、このビルに人が来る為の努力を致します」と申したそうです。

「パソカレッジさんが入られて、新しい人たちがこのビルにやって来られ、有り難いと思っています」と他のテナントの方達の声が伝わって来た時は嬉しかったですね。

中高年の方達が時代の波に乗られるお手伝いも致しましたが、ビルの活力剤ともなった訳です。
お元気を取り戻された中高年の方達を拝見し、社会に貢献している事を嬉しく思っています。

2004年夏にビルの取り壊しの話が突然来ました。4年間借りていましたがこの間ビルの更新料の請求がない事も気になっていましたので、正直な所「来たな!」と言う感想でしたね。

回りくどい言い方をされていましたが、近い将来このビルが取り壊され新しく建つ事は直感でわかりました。

譲渡先が何処かと言うよりも、生徒さん達にどう説明をするかと言うのがitoitoのなかでは一番の問題でしたね。

管理会社・仲介業者の方に、出て行かなければならない半年前に、出来れば切りの良い時期、これが何時になるかを教えて頂きたいと伝えました。

切りの良い時期と言いますのは教室ですので卒業式などに合わせて終わる事が出来れば良いなと思ったからですが。

半年前と言いましたのは閉校にあたっての準備期間がそれ位必要だと思ったからです。

ビルの管理会社・譲渡の仲介業者の方に「パソカレッジはこのビルでは大変世話になった事、今の成功の元がこのビルで始めた目白校だったこと等を伝え、此方側から無理難題を持ちかける事はない」と伝えたのです。

半年前が春先5月頃の予定と言う話が秋にきましてからは、マミコと二人極秘で閉校に向けて準備を始めました。

先ず閉校日を卒業式のシーズンに合わせて3月末に、そしてお別れ会の会場を決め全ての準備は事細かく失敗をしない事を頭に動きました。

この時一番動揺したのは目白校のスタッフではなかったでしょうか?

生徒さんに何時の時点で閉校する事を伝えるか悩みましたが、12月末にはビル取り壊しの噂が教室内でも出て来ました。

知らぬ存ぜぬでは余りにも無責任ですし、隠すにも限界を感じましたので、翌年の年賀状に教室閉校の話を記載しお別れ会の案内、チケット未消化の方達に消化のお願いなどを書いて出しました。

1月1日の配達を避ける為12月30日に長女に自宅近くからの投函を頼みました。

如何いう反応が出るかが問題でしたが、テナントの方達の無言の苦情は精神的にも辛かったです。マミコと二人だったから頑張れましたが・・・

私共は生徒さん達がガッカリなさらないようにとの配慮から「パソカレッジ付属目白小学校は卒業です。春からは付属馬場中学へ全員進級ですよ。中学生ですから電車通学になりますが問題ありませんね」と元気良く申しましたが、

ビルのテナントさんの中には店を閉じることを余儀なくされる方もあると伺い、それ以後は「馬場校に進級ですよ」と言う皆様の心情を逆なでする言葉は使わない事にいたしました。

皆様馬場校に通われるのですか?と言う質問を頂きましたがitoitoは「0人だと思っています。新規開拓を致します」と答えましたが。

4月の声を聞き、それ以後続いて通われた方は100名を越しました。有り難い事だと涙が出ました。馬場校では入れ替えなどもあり目白校の方を4月4日から開始、と言う形にしました。4日にいらしてくださった方の顔を見たとき、本当にほっとしました。そして、次々といらしてくださる皆様に心から感謝しました。

僅かな経営の経験から学んだ事ですが、何かを決める時、早い決断が成功の鍵でもあり失敗を少しでも食い止める事になることを。

経験が浅いitoitoは勘で勝負するような所があります。外していないから良いようなものですが。

2校を1とつにまとめた事により、教室外の売上を伸ばす為に動く事ができました。
ウェブユーザビリティに力を注ぐ事ができ、先を読んだ経営をする準備ができました。

しかし、この元は教室に通われる生徒さんがあってこそだと思っています。

取り合えず起業秘話はこれで終了致しますが、今後もパソカレッジはワクワクを皆様にお伝えして参ります。