パソカレッジ起業秘話(3)

教室の場所が決まりました。テキストの作成も始まりました。残りは教える人の問題です。
そして最後が生徒集めを如何するかと言う事になる訳です。

先ず今回は教える人を探す事から。

マミコは会社勤めが始まります。その日までに彼女の意志を継いで助けてくれる方を募集致しました。
インストラクターの資格を持った女性を一人採用。そして本を読みながら友に助けてもらいながら、教室のパソコンのLANを組みます。

今では何の苦労もなく出来ますがその頃ってLANを組む事を業者に依頼すると100万円とか必要な時代でしたね。

そして生徒さんを集める為の最初のチラシは、専門のデザイナーに依頼いたしました。A4サイズのチラシ・デザイナー料は10万円でした。今パソカレッジでは教室のチラシ、FCさん用のチラシは全てマミコがデザインしています。

専門家と何ら変わりがあるどころか季節に合わせ、状況に合わせ作成できますので安上がりと言うよりチラシ効果は大です。(FCさん用チラシ代は全て料金内でやっています。)

朝日新聞・読売新聞・毎日新聞に折り込みチラシを入れて見たのですが5月のGW中でもあったりした為、この効果は左程に感じませんでした。
今も折り込みチラシよりもポスティングの方が効果があると見ています。開校後暫くは専業の方にポスティングを頼んでいましたが、今ではstaffが空いている時間にポスティングをしたりする事もあります。

折込を入れたものの効果が現れず悩んでいる時、itoitoの友達に習いに来てもらったり、親戚に声を掛けたりし閑散としたパソコン教室のイメージを払拭する事に努力を致しました。

未だシニアにはパソコンは馴染めないのかしら落ち込んで来た頃、最初の入会者にご近所の方達が入り始めました。

1番最初の入会者は近くでお花やさんを経営していらっしゃる方。その方達が「口コミ」で流して下さいました頃からポツポツと増えその1ヶ月後には60人近くを抱えるパソコン教室になった訳ですからその慌しさを想像して下さい。

パソカレッジではキータッチ操作に入る前に「特打ち」のソフトを使用しながら練習して頂いていますが「マダマダダメだね!」というおじさんの声が教室内を飛び交っていました。

マネージャーの女性が一人では回れないと言う事からその方の友達を助っ人に。。。

マミコはそろそろ本業のOLの生活に戻る事に。

生徒さんが増え始めてきた時にマネージャーはギブアップ、約1ヶ月の勤務でした。それ程に中高年の方をお教えするのは大変だと言う事です。

自分の意志を継いでくれる学生さんを育てようと、勤め始めたばかりの会社から1ヶ月の休暇を頂き、紹介で入ってきた大学3年生のM嬢、大学4年生のT嬢に知識を教えました。そして中学時代の同級生のK君の力を借りて第1回目の苦難を乗り越える事が出来たのです。

今ではM嬢は印刷関係・T嬢は出版関係の大企業に勤務し頑張っています。

その頃通っていらした生徒のH氏は「T嬢が立派な記者に育って、何れマミコの所に取材に来る日が近い将来あるだろう」と予言なさいましたが・・・

今もお互い異業種で働く立場で相談しあえる数少ない友達です。

次回はitoitoが仕事を手伝い始めた頃の様子を。

Photo_19  教室内の様子です。今年の年賀状、ワード・オートシェープで作成した絵、カレンダー等、生徒さんの作品が所狭しと飾ってあります。

パソカレッジ起業秘話(2)

1回目にコマースビルを借りパソコン教室開校まで書きました。

今回は、ではどうやって開校に漕ぎ着けたかの最初の部分を書いてみます。

先ずテキストを用意する事から始まりますが、此方側の読みと致しましては「超初心者それも中高年」と聞けば、パソコンをいかに楽しんで頂く事を考えました。「ワクワク」というパソカレッジのキャッチフレーズにもなりました「パソコン使ってワクワクしよう」を念頭に置いて。

「超初心者入門」「キータッチ入門」「Windows入門」「ワード初級」「インターネット」用意したのはこれだけです。

マミコが「超初心」「キー」「Windows」「インターネット」の部分を作成し、三女のマユコが「ワード」の作成に携わりました。ワードの初級の誤字脱字が多いとの指摘が相次ぎましたが、マユコがこのテキストの作成に関与しましたのは高校一年生でした。

このように手作りで家庭的で、それでいて感じの良いサロン風のパソコン教室を目指してスタートしたのです。

回数制限なしで始めた教室は1ヶ月で4コースのテキストを終える方が出ました。

「明日するテキストを用意していてね」と帰られる生徒さん。「楽しいから家でするからテキスト全部売って欲しい」と言われる生徒さん。

明日用意するテキストは何もない状態です。売る商品がなくて開店している状態です。次のテキストは???進みが良い生徒さんを見て恨めしくも感じたその当時でしたね。

「家で予習・復習はしないで下さい!」と泣きそうな顔でお願いした事が・・・

一番最初に卒業された生徒さんはその後「ワインを1本」抱えていらっしゃいました。「こんなに安く親切に教えて貰えるとは思わなかった。無理を頼んで悪かったね」と労いの声を頂き、恨めしく思った生徒さんとも良い想い出を残して終了して頂きました。

「他にもテキストないの?もっとやりたいんだけど。」という声が次々とあがりました。徹夜して5テキストを作った二人はビックリ。

「中高年にExcelなんて必要ない、つくりたいのは年賀状と自分史だけかも・・」という大きく思惑を外れた事が今のパソカレッジの成功に繋がった訳です。

それからは毎日毎日次のテキストを作りつづけました。

皆様が面白いようにパソコンに嵌られる姿は予想もしていなかった事でした。中高年の方たちがこんなにパソコンに興味を持たれるとも思っていなかった事だから。

更に、この時に気付いたのは「学ぶことの重要さ。」よく中高年になってから勉強するなんて、という言葉をお友達から聞いていましたが、学ぶことに年齢は関係ない、ということが良く解りました。また、学ぼうとする方は心が若い!私も全く使えなかったパソコン、興味ももてなかったパソコンをようやく覚えてみよう、という気になりました。

勿論、現在「Windows入門」「ワード初級」のテキストは更に楽しく、解り易く編集しなおしています。

次は開校した時の話と、名物アルバイトさんたちの話。

今日も賑わうパソカレッジ午後の時間です。

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パソカレッジ起業秘話(1)

2006年2月2日、日経新聞夕刊にパソカレッジと運営母体であるマミオン(有)の記事が掲載されました。目白校開校から5年、感慨深いものがあります。23歳の女の子が一人で創った「超初心者パソコン教室」が日経デビュー・・・

思い起こせば、5年前、2001年の春3月です。

社会人になって1年目を終えた次女のマミコは、前の会社の上司の独立された会社に入社の為、1ヶ月間の時間の空きを利用してアメリカの短期留学で時を過ごしました。

独立が予定通り行かない上司の入社日の連絡を待つマミコに、突然父はJR目白駅前のコマースビルに空き物件があるので何か良い商売はできないかと話を出しました。

大学でマーケティングを専攻していたマミコはリサーチを父に頼まれその結果を父に報告。

内容は・・・

1.目白周辺は中高年が多い。JR以外の支線が入っていない事で商売が難しい。高級住宅地である。学習院・日本女子大など文教地帯である。

などから中高年を対象にした教育関係が良いのではないかと。そのリサーチ結果を元に超初心者・中高年対象のパソコン教室を目白に創る事を決定。その運営を次女のマミコに半ば強引に託したのです。マミコ独自の理論でパソコン教室の方向性を定めていきました。

コマースビル2Fの教室の場所はコマース側から空きテナントの中でもこのスペースが良いだろうと提案されたとの話を聞きました。

家賃は可也空き物件が多いと言う理由で叩いた筈です。予算はあまりなかったと聞いています。少ないお金のなかでいかにやりくりするか、マミコが昔の会社の取引先などに電話して、いろいろなものをかなり安く譲っていただきました。

教室経営に必要だった、パソコン台5台、カウンター用机、持ち込みようの丸テーブル、隣のテナントさんとの間仕切り用パーテーション、パソコン9台、プリンター2台、スキャナー1台、デジカメ1台が揃えられました。

室内は以前文房具やさんだった物を改装もせず上手く利用。正直どうなる事やら、海の物とも山の物とも解らないほどの未知の分野だった訳です。

出来るだけリスクを最小限にと考えて始めたのがパソカレッジ目白校でした。

教室名は母であるitoitoが偶然思いついてつけた名前です。

これが2001年3月の出来事です。(続きは明日!)

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気配り

毎年夏に教室のイベントとして「異世代交流会」を開きます。

1回目.2回目は永田町にあります「黒澤」が会場でした。

担当と言いますか責任者の方は、先ずメンバー40名の中にビール業界の方がいないかと聞いていらっしゃいました。

「もし、いらっしゃればそのメーカーのビールをお出しします」と。

当たり前と言えば当たり前。此方から申し上げてお願いする事の方が多いですね。

2回目の時には「この中には、1回目以後来店された方が何名もいらっしゃいます。有難う御座います」と。

有名処の女将は当然の如くの対応かも知れませんが若い責任者にitoitoさすがだと関心いたしました。

先日行きました「ポルトガル料理」のお店でも中々感じが良い対応に関心いたしました。

「痒い所に手が届く」という言葉を良く使いますが、此方の好み・考えをいち早くキャッチ出来ると言う辺りがプロだと言う事なのでしょうね。

影響

2月2日の日経新聞の夕刊にパソカレッジの事を取り上げて頂きました。

問い合わせの電話を頂きますが殆どが男性です。

「レガスに載っていたパソカレッジと日経新聞のパソカレッジって同じ教室ですか?」

「中高年が多いって書いてあるのですが本当ですか?」

「何割位が中高年ですか?」

50歳代以降と申しますと8割はいらっしゃいますね。

昨日の午前中は3ヶ月振りにいらしたSさんを囲んで新年会の話から、どちらが年上だとかの話から、男性陣は和やかに歓談です。パソカレッジならではの光景です。

今までは女性の比率が高いお教室でしたが最近は男性陣も多く、頑張っていらっしゃいます。

男性の生徒さんからは次の生徒さんのご紹介が少ないのが悩みですが・・・

只今パソカレッジでは「定年後の再就職に対する意識調査」のアンケートをお願いしています。

宜しければ、ご協力をお願い出来ないでしょうか?